幕府役人と外国人の交渉シミュレーション活動を通して江戸時代の外交政策の背景を理解します。

生徒たちに、江戸時代の日本と異国船の乗組員の両方の立場を体験させるシミュレーションを行います。生徒は、幕府の役人と異国船の乗組員に分かれて交渉や対応をシミュレートします。これにより、異国船打払令の背景や幕府の意図を実感しながら学びます。

- **役割分担**: 生徒をいくつかのグループに分け、それぞれ以下の役割を担当します。

- **幕府役人グループ**: 幕府の立場から、異国船に対する対応を決定する役割。

- **異国船の乗組員グループ**: 外国から来た船の乗組員として、食料や水、修理のために日本に寄港しようとする役割。

- **シナリオカード**: それぞれのグループに、以下の情報が書かれたシナリオカードを配布します。

- **幕府役人グループ**: 異国船が接近しているとの報告があり、幕府としてどのように対応するか指示が求められている。

- **異国船の乗組員グループ**: 日本に寄港して、食料と水を補給したい。また、船の修理を行う必要がある。

- **交渉フェーズ**:

- 異国船の乗組員グループは、幕府役人グループに対して、食料や水の供給を求める交渉を行います。

- 幕府役人グループは、幕府の政策（異国船打払令）を守りつつ、どのように対応するかを決定します。たとえば、強硬に拒否する、交渉に応じる、などの選択肢があります。

- **ディスカッション**:

- 各グループが交渉結果を発表し、他のグループと共有します。

- その後、実際に幕府が取った「異国船打払令」の決定について教師から説明します。

- 生徒に、幕府役人の立場と異国船の立場、それぞれの視点から「どちらの立場に共感できたか」「なぜそのような対応を取ったのか」を考えさせ、発表させます。

- 最後に、異国船打払令の影響とその背景を教師がまとめ、生徒が政策の意図を理解できるようにします。

- 生徒は江戸時代の外交政策を体験的に理解することで、政策の背景や意図により深く関心を持つことができます。

- また、交渉やシミュレーション活動を通じて、歴史的な出来事を他者の視点から考える力を養うことができます。

この活動を通じて、異国船打払令がどのように現実の場面で適用され、どのような影響を与えたかを、生徒が実感を持って学べるようになることを目指します。